はじめに:素材の山に溺れる「リサーチ地獄」
「AIを使えばリサーチが楽になる」
そう聞いて最新のAIツールに触れてみたものの、結局吐き出された膨大な情報の山を前に、深夜まで資料を手直ししていませんか?

かつての私もそうでした。
検索結果という「素材」は無限に集まる。しかし、それをどう扱い、どうまとめれば「伝わる報告書」になるのかが分からず、結局は手作業で情報を切り貼りする日々。それは、高級な食材を買い込みすぎて使いこなせず、台所を台無しにする素人料理人のようでした。
しかし、2026年。AIリサーチは「回答を得る」段階から「プロセスを自動完遂する(Agentic AI)」段階へと進化しました。
リサーチを「調理」と捉え直すことで、あなたの報告書は劇的に変わります。
ストーリー:以前の私と、今の私

数年前、私はある市場調査のレポート作成に追われていました。
何百ものWebサイトを巡り、Excelに数値を打ち込み、不揃いな情報を必死に整形する。ようやく出来上がったのは、事実が並んでいるだけの「味のしない」報告書でした。
転機は、AntigravityというAIパートナーと、複数のAIエージェントを連携させる「パイプライン」の考え方に出会ったことです。
単一のAIに丸投げするのではなく、役割を分担した複数のエージェントに「調理プロセス」を任せる。これにより、私は「作業者」から、味を決める「シェフ」へと昇格することができたのです。
好奇心:実は「調理プロセス」の自動化だった、という発見
自律型AIエージェントによるリサーチの本質は、賢いAIを使うことではありません。
バラバラの情報を、一貫したストーリーに昇華させる「構造(キッチン)」を設計することにあります。
リサーチの解像度をさらに上げるためには、プロセスを「料理」のモデルに置き換えると理解しやすいです。
- 買い出し(データ収集):多角的な情報源から「旬」の情報を集める。
- 下ごしらえ(変換):不揃いなデータの「アク」を抜き、型を揃える。
- 調理(分析):ビジネスロジックという「秘伝のタレ」で煮込む。
- 盛り付け(報告):相手が最もおいしく感じる形で提示する。
ここで最も重要なのは、AIは「自動調理器」であり、「どんな味(基準)にするか」を決めるのは人間にしかできないということです。
ロードマップ:3ステップで実現する「AIリサーチ」革命
ここからは、実際に私が実践している「三つ星」のフローを公開します。
Step 1: メインディッシュ(結論)から逆算するレシピ設計
リサーチを始める前に、AIに「何を調べれば成功か」の基準を与えます。
💡 ここがポイント:損失回避の視点。
「何を知りたいか」ではなく、「何を見逃すとビジネス上の損失になるか」という閾値(しきい値)を設定します。
Step 2: AIパートナーとの「下ごしらえ」対話
Antigravityを使い、収集した情報の「ノイズ」を徹底的に排除させます。
[プロンプト例]以下のリサーチ結果から、今回の企画に直接関係のないノイズ(広告、重複情報、一般論)を排除し、独自のファクトと数値だけを「下ごしらえ済みの素材」として抽出してください。
Step 3: ビジネスロジックという「タレ」で味付けする
最後に、抽出されたデータにあなたの「独自の視点」を加えます。
AIが出した分析結果をそのまま信じるのではなく、「この結果はうちの業界の常識と照らして妥当か?」という最後の味見(検証)を行います。
おわりに

